外壁調査

2025/12/7 02:02

12条点検をドローンで効率化できる?導入メリットや必要な資格を徹底解説!

建築基準法第12条に基づく定期点検、通称「12条点検」は、足場の施工や有資格者の確保に悩む方もいるのではないでしょうか。


12条点検にドローンを活用すれば、点検にかかるコスト・手間を削減し、効率的に定期点検を実施できます。


本記事では、12条点検をドローンで効率化できるのか、導入メリットやよくある質問を交えて詳しく解説します。

12条点検にドローンを導入すべきか悩んでいる方や、定期点検のコスト・手間を削減したい方は、ぜひ最後までご覧ください。

12条点検とは?

12条点検とは、建築基準法第12条に基づく定期点検を指すケースが一般的です。


具体的には、建築物の安全性を長期的に確保するために、建物所有者が定期的に専門家へ点検を依頼し、結果を行政へ報告することを義務付けた制度です。


外壁の剥落事故や構造劣化による倒壊を未然に防ぐため、一定の規模・用途を持つ建築物では定期点検が義務付けられています。

建築物で安全上、防火上又は衛生上特に重要であるものとして政令で定めるもの及び当該政令で定めるもの以外の特定建築物で特定行政庁が指定するものの所有者は、これらの建築物の敷地、構造及び建築設備について、国土交通省令で定めるところにより、定期に、一級建築士若しくは二級建築士又は建築物調査員資格者証の交付を受けている者にその状況の調査をさせて、その結果を特定行政庁に報告しなければならない。


出典元:e-Gov 法令検索|建築基準法第十二条

12条点検は、建物の耐久・劣化状況を調査するプロセスですが、足場の設置や高所作業・安全確保など、時間・コストの面で大きな負担が生じやすい点が課題です。

定期的な点検・報告が義務化されている

12条点検は、建築基準法第12条により、建物の種類に応じて「定期点検」と「定期報告」が義務化されています。


点検だけでなく、点検結果を自治体へ報告する義務があるため、実施しなかったり虚偽の報告をしたりすると、建築主に罰則が科される場合もあります。


報告対象となる主な項目は、以下のとおりです。


  • 外壁の浮き・剥離・ひび割れ

  • バルコニー・手すり・避難設備の安全性

  • 屋上・屋根の劣化具合・安全性

  • 柱・梁などの構造耐力上主要な部分

  • 防火設備などの機能状況


上記のように建物の劣化具合・耐久性を定期的にチェックし、安全性が維持されているか確認することが目的です。

点検は有資格者に限定されている

12条点検は、誰でも実施できるわけではありません。

建築基準法で定められた点検項目を正確に判断する必要があるため、専門資格を持つ有資格者のみが点検・報告を担当できます。


12条点検を実施できる代表的な資格は、以下のとおりです。


  • 一級建築士・二級建築士(すべての点検を実施可)

  • 特定建築物調査員(特定建築物調査のみ点検可)

  • 建築設備検査員(建築設備検査のみ点検可)

  • 防火設備検査員(防火設備検査のみ点検可)

  • 昇降機等検査員(昇降機等検査のみ点検可)


外壁調査においては、赤外線調査の資格やロープアクセス技術者が必要となるケースもあります。

12条点検を実施できる人材確保が困難な点も、近年ドローン活用が注目されている要因のひとつです。

点検対象・点検周期

12条点検の対象は、自治体により差異はありますが、一般的には以下のように区分されています。


  • 建築物の敷地及び構造(敷地・地盤・建物の外壁・屋根・内部など)

  • 昇降機(エレベーターや段差解消機など)

  • 昇降機以外の建築設備(換気設備や排煙設備など)

  • 防火設備(防火扉・防火シャッターなど)

  • 特定建築物(デパートや病院など不特定多数が利用する建物)


また、12条点検を実施する周期は、下記のとおりです。




点検対象

周期

建築物の敷地及び構造

初回建物完成から6年以内、2回目以降3年以内

昇降機、防火設備、建築設備

初回建物完成から2年以内、2回目以降1年以内


なお、上記の定期点検は、手の届く範囲の打診・目視による一次調査ですが、外壁に関しては10年に1度赤外線調査や足場を組んでも全面的な調査が必要です。

国土交通省が12条点検にドローン活用が推奨

国土交通省は「定期報告制度における赤外線調査(無人航空機による赤外線調査を含む)による外壁調査ガイドライン」を策定し、12条点検にドローンの活用を推奨しています。

本ガイドラインは、建築基準法第 12 条第 1 項の定期報告制度において、新技術によるタイル等外壁調査の合理化を図るため、赤外線装置による外壁調査、赤外線装置を搭載した無人航空機のうちドローンによる外壁調査に位置付けられているテストハンマーによる打診と同等以上の精度で実施するために必要な事項を定め、広く周知することを目的とする。


出典元:国土交通省|定期報告制度における赤外線調査(無人航空機による赤外線調査を含む)による外壁調査ガイドライン

12条点検を実施するコスト・手間に悩んでいる方は、ドローン導入によるメリットを確認して、利用すべきか検討しましょう。

12条点検にドローンを導入するメリット4選

12条点検にドローンを導入するメリットは、主に下記の4つです。

  1. コストを削減できる

  2. 工期を削減できる

  3. 安全性を確保できる

  4. 従来の方法では難しい箇所も点検できる

コストを削減できる

ドローンで12条点検を実施すれば、調査にかかるコストを大幅に削減できます。

従来の外壁点検では、足場の仮設や高所作業車の手配により、多くの費用が発生していました。


【従来の点検方法にかかる費用目安】

  • 足場設置:数十万円〜数百万円

  • 高所作業車:1日あたり数万円〜十数万円

  • 作業員の高所作業手当


ドローンを活用すれば、従来発生していた点検費用の30〜70%を削減できます。


数多く存在する点検対象の中でも、高層建築物や戸建住宅の外壁全面調査、足場が組みづらい狭小地では、ドローンを活用することで、大幅なコスト削減効果が期待できます。

工期を削減できる

12条点検にドローンを活用すれば、従来の方法に比べて圧倒的に時間を短縮できます。


従来の外壁調査は、下記の手順で点検を実施するため、数日~数週間の工期が必要でした。


  1. 足場設置

  2. 点検

  3. 足場解体


対して、ドローンによる点検は、撮影を1〜2時間程度で完了できるため、1日あれば十分に点検を終えられます。


解析作業もデータ化されているため、効率的に不備・修繕箇所を把握し、自治体への報告をスムーズに挙げられます。


また、現地調査回数も最小限にできるため、人件費の削減効果も高いです。


店舗や施設などの特定建築物は、工期による営業への影響が大きい物件ほど恩恵が大きく、ドローン点検によるメリットを実感しやすいです。

安全性を確保できる

12条点検の外壁点検では、高所作業に伴う転落事故に注意しなければなりません。

そこで、ドローンを活用すれば、危険な高所作業を大幅に削減でき、作業員の安全性を確保できます。


ドローンによる点検では、高所に人が上る必要がなく、落下物・転落リスクを最小化できるのです。

さらに、作業員の疲労や集中力低下の影響を受けにくいため、作業効率も格段に上がります。


国土交通省がドローン点検を推奨している背景には、安全性向上の効果が高いことも理由のひとつです。

従来の方法では難しい箇所も点検できる

ドローンは自由なアングルで接近・撮影ができるため、従来の点検手法ではアクセス困難だった場所も点検できます。


具体的には、下記のような箇所でも、ドローンに搭載されているカメラ・赤外線センサーによって、迅速に点検を完了できます。


  • 隣接建物との距離が近い外壁

  • 背の高い建築物の上層部

  • 足場設置が困難な狭小地

  • 屋根の破風・雨どい・庇の裏側

  • 出窓の上部やパラペット周辺


ズームカメラや赤外線カメラを搭載したドローンであれば、ひび割れ・浮き・剥離の兆候を細かく識別できるため、高い精度で点検できる点がメリットです。

12条点検にドローンを導入する際によくある質問(Q&A)

12条点検にドローンを導入する前に、よくある質問に対する回答を確認しておきましょう。

Q1:ドローンで12条点検を実施する際に必要な資格は?

A1:ドローンを飛行させるだけであれば、資格は必要ありません。

しかし、人がいる場所での補助者なし目視外飛行(レベル4飛行)を実施する場合は、国家資格の「一等無人航空機操縦士」が必要です。


ドローンで12条点検を実施する際の飛行条件によっては、航空法上の飛行許可・技能証明が求められます。

Q2:ドローンで12条点検する際に必要な費用は?

A2:国土交通省講習管理団体「ドローンフロンティア」のデータによると、12条点検にドローンを導入する際の費用相場は、下記のとおりです。



調査対象

敷地面積

費用例

136戸のマンション

3,500㎡

130万円(1㎡あたり約372円)

9階建てビジネスホテル

1,000㎡

45万円(1㎡あたり450円)

100戸以上の老人ホーム

7,000㎡

175万円(1㎡あたり250円)

出典元:ドローン・フロンティア | ドローンの総合ソリューション

Q3:ドローン自体の点検義務はある?

A3:航空法により100g以上の無人航空機(ドローン)は登録の義務化・飛行日誌の作成・保管も義務化されています。


ドローンの所有者・操縦者には、安全確保義務が課されており、12条点検を実施する前にドローン自体の点検が義務付けられています。

Q4:自社でドローン点検を実施できない場合の対処法は?

自社にドローン操縦者や点検資格者がいない場合は、ドローン点検のプロに外注しましょう。


株式会社クレンセでは、ドローンを活用した12条点検も実施しています。

また、クレンセは2級建築士事務所に登録している事業者です。
12条点検の全行程をワンストップで対応できますので、ぜひお気軽にご相談ください。



12条点検のコスト削減・効率化にはドローン導入がおすすめ!

12条点検は、コスト・時間がかかるため、ドローン導入による効率化が推奨されています。


  • ドローン導入により12条点検のコストを30~70%カットできる

  • 工期を短縮できるため、店舗・商業施設の営業への影響も最小化できる

  • 作業員の安全性を確保し、人材不足の課題も解決できる

  • 有資格者・ドローン操縦者がいない場合は、12条点検のアウトソーシングもひとつの手


ドローンを活用した12条点検について、まずはお気軽にご相談ください。

クレンセへのお問い合わせはこちらからどうぞ!!


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